呼吸する家(鎌倉)
所在地:神奈川県鎌倉市
用途:住宅+アトリエ
竣工:2023年
構造:木造
設計:一級建築士事務所アトリエユイム
鎌倉の風と光の中で、
自然素材とともに呼吸する住まいを計画しました。
土壁、木、風、光。
自然の要素を建築の中で調和させ、
身体が無意識に心地よさを感じる環境をつくっています。
この家では、
素材と空気の動きが
ゆっくりと空間を整えていきます。
KAZE no DECK(風のデッキ)
この住まいの中心となるのが
上下階に重なるデッキ空間です。
海からの風は庭を通り、
建物の中をゆっくりと流れていきます。
大きな屋根の下に設けた
重層するデッキ
「KAZE no DECK」。
夏は風が通り抜け、
冬は陽だまりが広がる。
外と内のあいだにある空間が、
住まいの呼吸を生み出しています。
内部空間
大きな開口部と
デッキにつながるリビング。
外部空間と内部空間が
ゆるやかに連続します。
光は深く室内へ届き、
時間とともに空間の表情が変わります。
土壁の家
この住まいでは、
壁の多くに土壁を用いています。
土は湿度を吸収し、
ゆっくりと放出する素材です。
そのため室内の湿度を整え、
夏の蒸し暑さや冬の乾燥を和らげます。
また蓄熱性にも優れ、
温度変化を穏やかにします。
防音性、耐火性にも優れ、
自然素材でありながら
高い性能を持っています。
自然素材
寝室には
100年以上の樹齢を持つ
尾鷲杉を使用しています。
長い時間をかけて育った木は
香りや質感に深みがあります。
皮膚に近い温もりのある感触。
落ち着いた香り。
アトリエユイムの住まいでは
「眠り」という時間も
大切に考えています。
ワークスペース
2階には、
夫婦のワークスペースと子どもの勉強スペースを
一体的に計画しています。
それぞれが別々の作業をしながらも、
家族の気配を感じられる距離感の場所です。
デスクの前には、
デッキへ張り出した出窓を設けています。
作業に煮詰まったときには、
出窓に腰掛けて外の景色を眺めることができます。
窓からそのままデッキへ出ることができ、
さらに階段を降りれば庭へと続いています。
仕事や勉強の合間に、
自然の中へと気持ちを切り替えられる
小さな居場所となっています。
家の中で働き、学び、暮らす。
そのすべてが自然とつながる場所として計画しています。
サニタリールーム
サニタリールームは、
洗面、浴室、ランドリーをひとつの空間として計画しています。
壁や床には質感のあるタイルを用い、
土壁の居室とは異なる、静かで落ち着いた空間としました。
二つ並んだ洗面は、
朝の時間帯でも家族がゆとりを持って使えるようにしています。
洗面・ランドリー・浴室を連続させることで、
日常の家事動線を短くまとめ、
機能的で使いやすい水まわり空間となっています。
風と光
この家では
風と光の流れを設計しています。
夏は風が建物を抜け、
冬は陽が奥まで届く。
空気の動きが
土壁の呼吸を促し、
室内環境を穏やかに整えます。
風と光、そして土と木。
自然のリズムの中で暮らす住まいです。






