Atelier Report

2022.02.15 木と土と火の家(自邸)

いよいよ上棟だ

クレーン車登場。

子供たちはこの時点で、テンション上がりまくりです。

大人もワクワクがとまりません。

いよいよ上棟です。

ウッドショックの影響でかなりずれ込みましたが、ようやく土地に骨格が現れます。

今回はシンプルながら、随所に複雑な部分もあり、一週間近くかけての上棟でした。

木材の香りがたちこめ、想像だけだった新しい生活を匂わせます。

そして、これまでたどってきた住まい作りの物語がフラッシュバックしてきます。

東京に住んでいた頃のこと

新しい住処を求め始めた頃のこと

八ヶ岳、軽井沢に行き来し、松本とか安曇野へ通っていた頃のこと

やっぱり移住は無理…と諦めかけた頃のこと

移住地を鎌倉に定め直して、時間の取れる日は必ず鎌倉へ行ってた頃のこと

全ての時間が愛おしく思えてくるくらい期待が爆発してきます。

 

迷い悩んだ結果が少しずつカタチに現れてくる様子が、上棟の一本一本の部材に重なり合うような…

そんな思いで、組み上がる様子をみていました。

邪魔にならないよう現場を見守ります。

上棟時の大工は本当にカッコいい(いつもカッコいいですが、この日は特にカッコいい)のです。

絵を描くことしかできない設計者ですが、木と木が組まれていく様子を見ながら、気持ちの上では一緒になって組んでいます。

一本一本手で刻まれた柱や梁に愛着を感じているのは、大工と同じです。

組み上がる度に興奮と安堵があり、それを繰り返す先に、達成感があるのです。