Atelier Report

2018.08.11 SICK "PROOF" HOUSE コラム

シックハウス症候群。子供達は守りたい

Sick “Proof” Houseとは造語で、Sick Houseを”Proof”(防ぐ)ということを意味しています。アトリエユイムの目指す住まいは「Sick “Proof” House」です。

 

今日は第2回目のコラムです。

「シックハウス症候群」について、まとめます。

 

その前にシックハウス症候群と化学物質過敏症の違いを簡単に補足しておきます。

シックハウス症候群は、家の中の化学物質やカビ、ダニ、埃が原因の健康障害で、

化学物質過敏症は、家の中外関わらずに、化学物質が原因の健康障害です。

ややこしいですね。

ちなみに、私の場合は、過去の化学物質の蓄積と自宅新築による化学物質曝露(→コラムvol.1 マイホームが原因!?化学物質過敏症をきっかけに化学物質に過敏に反応する身体になってしまったようです。

 

さて、シックハウス症候群の話に戻りますね、まずは時代背景から。

シックハウス症候群は、1990年代に社会問題となり、2003年に建築基準法が改正されましたが、今なおシックハウスはなくなっていません。過去の社会問題として忘れ去られようとしていますが、現代住宅において、確かに以前の危険性よりは減ったのだと思いますが、まだまだ未解決のままです。

日本人の住まいは大きく変化してきました。

1973年頃のオイルショックを機に省エネルギー対策の必要性が高まり、高気密・高断熱化された住宅工法が追求・開発されるようになりました。

高気密・高断熱の家づくりへ変遷していく中で、ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質による室内空気汚染が起こり、それらを吸い続ける人に影響がではじめることで社会問題化されました。

症状としては、個人差があり、非常に多岐にわたります。

目のかゆみ・鼻水・喉の痛み・喘息・吐き気・食欲不振・蕁麻疹・アトピー性皮膚炎・頭痛・耳鳴り・口が渇く・不整脈・下痢・足先の痺れ等など。

特にアレルギー体質の人がなりやすいようで、同一居住者の中でもバラツキが出るようです。

 

1990年代に大きな社会問題となったことで、2003年に建築基準法が改正されました。

クロルピリホスを含む建材の利用禁止。

ホルムアルデヒドを含む建材は基準値以下の低放散量のものに限られるようになりました。

いわゆるF☆☆☆☆(フォースター)と呼ばれるものですが、聞いたことはありませんでしょうか。

そしてその他11種類(合計13種類)の化学物質に対しても濃度の指針が発表され、この問題は、いったんは収集したかのようにみえましたが、課題は今も残っています。

現在、日本においては、ホルムアルデヒドだけ気をつけていれば良いという認識が主流に感じます。

海外の規制物質数と比較しても日本は格段に緩い基準です。最近3種類増えて合計16種類になりましたが、例えばEUで69種類、ドイツで166種類、フランスで216種類の化学物質の使用が規制されています。

日々、新しい化学物質が研究・開発され、身体や環境に対する影響が実証されないまま、使用されているのが実情のようです。

 

化学物質過敏症も重症になると、外も出歩けなくなるそうです。

私はまだ軽い方なので助かっていますが、それでも、電車の新型車両や、新築物件、革製品(特に靴屋さん)などは非常に苦手です。基本臭いでわかりますが、わかっていてもその場所に居続けないといけない場合は、数十分もすると頭痛が始まります。

 

相当不便な身体になってしまったわけですが…

逆にそれを利用して今後の設計に生かしてやろうじゃないかと考えるようになりました。

空気質に敏感で、嫌な物質が浮遊しているかどうかを感知できる感覚を得た、と考えるようにしたわけです。

それによって、今まで追求してきた住まいの居心地が、大きく変化してきました。

 

Sick “Proof” Houseは、単にシックハウス症候群にならないようにする家ではなく、

「人」と「社会」の求める真の居心地を追求していく住まいだと考えています。

自分たちの時代だけではなく、「子供達の時代」そしてそれ以降にも続いていく住まいの居心地を、探求していきたいと思っています。