Atelier Report

2018.09.19 ダイアリー

二子玉川のお散歩。旧小坂邸と...

二子玉川駅を降りて15分のところに、旧小坂邸はあります。

江戸時代から明治にかけて隅田川沿いには別荘、別邸建築が建てられたそうです。

明治時代になり、それらは東京郊外へ移り出し、そのうちの一つが多摩川沿いの豊かな自然のある地域だったそうです。

残念ながら、現存する建築はほとんどなく、この旧小坂邸は貴重な建築物です。

門をくぐると、緑豊かな木々が視界に広がります。

崖地を登っていく散策路のようなアプローチ。

運動不足がたたり、息が切れます。(緩やかな坂道なんですけど….)

登り切ると瓦屋根に漆喰壁が出迎えてくれます。

心拍数が安定していくのを感じます。

お寺とか古民家というのは、心を落ち着かせてくれる雰囲気を醸していますが、何がそうさせているのか…とても興味が湧いてきます。

日本の風土から生まれた素材に宿る菌なのか、それとも遠い記憶の刻まれたDNAか…

この縁側は最高ですね。

木製サッシとガラスから溢れる光の満ちた空間。

外部でもなくて、内部でもない、その中間的な居場所。

本当は机などは置かないで欲しいなぁ、と思いつつ、ここでお菓子やお弁当を食べても良いそうです。

木部、土壁、障子、畳という伝統的な素材と、自然の光や風、車の音など届きにくい静かな環境。

ベタッと座り込んで、寝っ転がったり、胡座かいて思索にふけったり、本を読んだり、絵を書いたり…

人そのものを受け入れてくれるような寛容さが建物にある気がします。

 

お茶室がついています。羨ましい!!

茶道を始めてからもうすぐ一年が経ちますが、次の自邸をつくるときは、茶室を作りたいと、密かに企んでいます。

茶室で静かに座り続けていると、次第に今まで気づかなかった音が聞こえ出します。鳥の囀り、風が枝葉を揺らす音、太陽が雲に隠れたり顔を出したりする明るさの強弱…

豊かな時間が流れていきます。

ここに、お茶とお菓子があれば!!!

旧小坂邸を堪能したあとは…

二子玉川駅周辺まで戻って、monsen

に立ち寄り、素敵な器を買って…..

良い買い物の後は、九つ井(玉川店)で、鬼おろし蕎麦をいただきました。

大根おろしと微塵切りの大根が山盛りのこの蕎麦は、酒の残った翌日には最高のランチでございます。めちゃくちゃ美味です。