Atelier Report

2018.08.14 ダイアリー 暮らし

日本の発酵調味料と住まい

今年の2月から味噌をつくっています。

日本の食卓に欠かせなかったお味噌、秋田杉の杉樽で現在発酵中です。

押入れを改造して味噌蔵をつくりました。

調湿効果と菌が住み着くのではないかと期待を込めて、DIYで、床・壁共に漆喰仕上げにしてあります。

2月に仕込んで、そこから一切手を加えていないので、若干不安はあるものの、蓋を開けるとすごく良い香り。

毎年仕込み量を増やしていき、最終的には10年熟成ものを作る予定です。

続いて、醤油。

こちらは半年ほど発酵中。

週に一回ほどかき混ぜてますが、蓋を開けると芳醇な香りがします。

もうすでに醤油の香り!

混ぜたヘラをペロリと舐めると、味もすでに醤油ですが、後半年間、発酵を続けます。

来年3月が楽しみです。

続けてぬか漬け。

味噌と醤油に比べて、かなり難易度が高く感じています。

毎日かき混ぜて、毎日浸けていました。

ところが、この夏の猛暑で腐らせてしまいました。

一番、時間と手間をかけていましたが…残念です。

また涼しくなったら始めます。

 

ぬかの状態を知るために、毎日一口ずつ食べてきましたが、毎日味が違って楽しかったです。

ぬかの中の菌の勢力が味になって表現されていたんだと思います。

浸け始めた当初は、酸味がどんどん強くなり、かなり酸っぱくなりました。

こりゃ美味しく食べれないぞ…というレベルに達したので、卵の殻や鰹節やら色々混ぜ込んでいたら、不思議な味になりました。今考えると、あれがいけなかったか!!?

徐々に酸味が弱くなりながらも、だましだまし毎日混ぜて使っていましたが…

ついに悪臭を放つようになり、表面をゴソッと廃棄。

それでも改善に至らず、今回は全て廃棄せざるを得ない強烈な臭気は放つお腐りものになりました。

 

味噌を始め、発酵食品に対する評価は年々高まっています。

代表的な日本の発酵食品を暮らしに取り入れることは、住まいの設計においても考えていかないといけない課題だろうと思っています。

味噌作りワークショップに参加して、味噌樽の置き場所に困っている人の何と多いことか。。

置き場所としては、廊下・玄関などが多く聞こえましたが、設計者としては見過ごせません。

これからは、人と居場所だけではなくて、必要な人には味噌や醤油の居場所も作ってあげたいと考えています。