Atelier Report

2022.10.20 木と土と火の家(自邸)

塩梅に人生をみる

本日は中塗り材料の用意です。

僕の好きなモルタルミキサーの出番です。

なぜ好きかといえば、回っている音もいいんですが、色々な材料が混ざっていく様子を眺めるのが好きなのです。

各材料は、何も考えずにドバーっと入れて適当に混ぜているように見えるんですが、

「塩梅」を見て配合しているのです。

この配合に僕は吉田左官さんの人生が見えてくるのです。

配合表ではつくれない経験が生み出す土壁。

表面に見えてくる土壁の裏側にはそういう積み重なった時間が存在するのです。

吉田左官さんの使う道具で電動なのは、モルタルポンプとミキサー、そしてふるい機くらいでしょうか。

ほとんどが手道具なので、電動工具を見るのは逆にレアです。

今日はこの現場で初めて?のふるい機の登場です。

中塗り土を仕上げに使う場合は、砂をふるいにかけるかどうかの違いだけ。

あとは材料は同じです。

電動の道具もなぜか美しく見えてしまう。

不思議です。