Atelier Report

2018.12.20 プロジェクト 百年杉の住まい

100年杉のフローリング

加藤木材の加藤さんのところへ、「100年杉」についてお話を聞きに行ってきました。

今回はクライアントのIさんと施工担当のAさんも一緒です。

100年杉というのは、加藤木材さんが提供している紀伊半島の尾鷲というところの樹齢100年の杉です。

正確には樹齢200年に近い木もあれば、100年に満たない木もありますが、いづれも加藤さんの目に止まった木を、家具やフローリングなどに製材して提供しています。

この「100年杉」を僕は大好きなのですが、好き嫌いという視点とは別にものすごい可能性に満ちた木だと思っています。

加藤さんの「100年杉」に対する想いは要約するには、厚みがありすぎて、とてもとても難しいのですが、この杉一本にこだわり続けている大きな理由は、「杉が持つ力」に尽きると思います。

「杉の持つ力」

加藤さんの話の中から、代表的な話の一つをご紹介します。

100年杉の豊富な精油分について、他の杉とは一線を画しているという話です。

まずは杉の精油の恩恵の話。

 

●杉精油の浸透によるアトピーのかゆみの軽減

●杉の精油が胃潰瘍を抑える

●杉の香り(精油分が源)による鎮咳効果

●杉精油は屋内に生息するチリダニ類の繁殖を抑制

●杉の葉の煎汁が花粉症の症状を和らげる

 

他にも杉の香りでいびきをかかなくなったり、鼻呼吸ができるようになったり…などなど。

このうちのいくつかは、私も実際に体感済みです。

我が家も寝室を100年杉の床材にリフォームしたところ、睡眠が深くなることやいびきがなくなりました(妻談)

 

この精油分、いわゆる木材に含まれる樹脂のことですが、大半の木材製品は乾燥過程で、高熱乾燥されて、樹脂が抜けてしまうわけですが、この精油分こそが、100年杉の心地よさの根源です。

自然乾燥、または低温乾燥で、樹脂を残しながら乾燥させることで、精油分豊かな尾鷲の杉の特徴を生かしているわけです。

100年杉の粉末(加工段階で出た粉末)を少しお裾分けしていただきました。

この粉末、芳香が半端なく、袋に入れているにも関わらず、部屋が杉の香りに満たされていきます。

 

折角なので、お香を作ってみることにしました。

1.タブ粉と混ぜます。

 

2.水を入れて捏ねます。

3.形を整えます。

あとは一週間ほど乾かすだけです。

娘AKAと一緒にコネコネして、お香を生産しましたが、作っている最中も良い香りが…(幸せ)

タブ粉との比率を研究中なので、納得いくレシピが出来たらまたお知らせいたします。

加藤木材 100年杉(加藤さんの写真は加藤木材さんのHPから引用)