Atelier Report

2019.06.23 研修レポート

数寄屋研究会[後編] 尾道の街から学ぶ

ONOMICHI U2

二日目の研修は、ディスカバリーせとうちさんの取組みについて、解説してもらいながら見学しました。

一晩の休息で足腰も回復し、足取りは良好です!

初めは谷尻誠さん設計のU2から見学です。

倉庫の箱の中に箱が建築されています。

確認申請等はとても大変だったそうです。

倉庫の中には、ロの字カウンターを中心に構成されていて、食堂やショップ、ホテルの動線が入り乱れています、尾道の小道をモチーフにしていて、あえて動線が交差しているようです。

しまなみ海道と自転車を関連づけて、島と尾道をつないでいることが特徴で、ここを拠点に、しまなみ海道へツーリングへいけます。

さぞ気持ち良いのだろうなぁ…と海道を想像しながら、

我が家はまだ0歳児もいるので、ツーリングはまだまだ先ですが、いつか行きたいと思います。

続いてシェアオフィスを見せてもらいました。

ここで代表の出原さん直々に、事業の想いを交えて、1時間セミナーをしていただくことができました。

尾道への想い、事業性よりも尾道の活性化を優先する方針など、これから新事業を考えている私としては、とてもとても勉強になりました。

最後は、話題のLOGです。

詳しい説明は、各雑誌が取り上げているので、そちらにゆずりますが、ここでは、二つのことが印象に残りました。

一つ目は、運営するスタッフ全員が、建物のことを愛していること。

二つ目は、関わっている人たちが建築コンセプトをよく理解して運営方針に生かしていること。

建築が完成し、引き渡った後に、これだけたくさんの人が関わっているにも関わらず、コンセプトが生き続けるというのは、とてもすごいことだと感じます。

「経年変化をしていく素材」を使うこともテーマの一つ。

和紙を使った仕上げがとても目立ちました。

そしてカラーリングは、ムンバイ推薦のイギリスのデザイナーです。

壁面にサンプルが描かれているのは、実際の場所で実際の光が当たっている中で選ぶ為だそうです。

あえてサンプルを壁面に残していますが、この中に採用した色はないそうです。

展示コーナーには、いろいろなサンプル、試作品、模型などが所狭しと並んでいます。

まだまだ飾りきれていないのだとか。

展示の仕方はこれから相談しながら、決めていくのだそうです。

僕の大好きなジーバン。

尾道デニムショップ。

これもディスカバリーせとうちさんの仕掛けたショップ。

驚愕のプロジェクトです。

尾道の住民に一年間、ジーパンを履いてもらい、ユーズドジーンズとして売っています。

タグには、値段とサイズ、そして!!!

一年間はき続けた方の「職業」が書かれています!!!

 

庭師、塗装職人、主婦、住職などなど…キャプテンという変わった職業も見受けられました(笑)

 

ともあれ、はいていた人のことを想像しながら、ジーパンを眺めながら、この色落ちはいいねぇ、とか話をするのはとても楽しい時間でした。

お酒を飲みながら、眺められるようにしてくれたら、ずーっとここにいたかもしれません。。

今回の研修。

いつもと少し趣向が変わっていて、古いものを見て廻るというよりは、古いものをどう活かしているのかを見て廻る研修でした。

これからの建築を考えさせられる良い研修となったと同時に、今まさに直面している事業のこれからを見つめ直せる良い機会となりました。